知ってなるほど! 実は同じじゃない「ゲノム」「染色体」「遺伝子」「DNA」のちがいをわかりやすく解説

佳奈深澤

「ゲノム」「染色体」「遺伝子」「DNA」という言葉、耳にしたことはあっても、同じようなものだと感じていませんか?  実際、これらはすべて細胞内の遺伝情報を指しますが、それぞれにちがう役割と意味を持っています。

この記事では、それぞれを「建物の設計図」にたとえて、わかりやすく説明します。

1. DNA(ディーエヌエー)=「設計図内の文字列」

  • 建物の設計図で例えると、DNAは設計図内の説明文、つまり文字列に相当します。ヒトの場合、約32億文字から成り、国語辞典500冊分に相当する膨大な情報です。

2. 遺伝子(いでんし)=「パーツの設計図」

  • 遺伝子は、建物の設計図の中で、特定パーツの設計を決めています。例えば「床の材質や色」や「窓の形」などの設計図のイメージです。
  • ヒトのDNAの中には、遺伝子が約2万2千個あり、これらが「目の色」や「髪の色」「お酒の強さ」など体のパーツや特徴を決めています。

3. 染色体(せんしょくたい)=「設計ファイル」

  • 染色体 は、DNA(約32億もある設計図内の文字列)がぐるぐる巻きになって収納された、いわば大きな設計ファイルです。
    細胞が分裂する時、染色体がほどけ、DNAがコピーされます。
  • ヒトの場合、この設計ファイルである染色体は、1つの細胞の中に23対( 46 本)あります。

4. ゲノム =「設計ファイル全集」

  • ゲノム は、その生物が持つすべての遺伝情報、つまりすべての染色体に含まれるDNA全体を指します。
  • いわば「設計図全集」であり、その生物を形づくるための完全な情報セットとなります。

まとめ

  • DNA=設計図内の文字列
  • 遺伝子=パーツごとの設計図
  • 染色体=文字列(DNA)をまとめた大きなファイル
  • ゲノム=すべての設計ファイルをまとめた遺伝情報全集

ゲノムに書き込まれた遺伝情報で、自分の身体や生命が成り立っていると思うと、とても不思議ですね。

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