2型糖尿病

暑くなる季節こそ注意。夏直前のいま見直したい“血糖値が乱れやすい習慣”

安嶋

気温が上がり始める6月。
梅雨のじめじめした日や、急に真夏のような暑さを感じる日が増えてくると、体調だけでなく血糖値にも影響が出やすくなります。

「夏は食欲が落ちるから、血糖値は上がりにくいのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし実際には、暑さによる脱水、運動量の低下、冷たい甘い飲み物、麺類に偏った食事などによって、血糖値が乱れやすくなることがあります。

糖尿病は、すでに診断されている人だけの問題ではありません。
厚生労働省の令和6年「国民健康・栄養調査」では、糖尿病が強く疑われる人は約1,100万人と推計されています。糖尿病の可能性を否定できない人も約700万人とされており、血糖値の問題は多くの人にとって身近なテーマです。

夏本番を迎える前に、毎日の生活習慣を少し見直してみましょう。

暑い時期に血糖値が乱れやすい理由

1. 脱水で血糖値が上がりやすくなる

暑い日は汗をかきやすく、気づかないうちに体の水分が不足しがちです。
体内の水分が減ると、血液中の糖の濃度が高くなり、血糖値が上がりやすくなることがあります。

特に、のどの渇きを感じにくい人や、忙しくて水分補給を後回しにしがちな人は注意が必要です。
「のどが渇いたら飲む」ではなく、こまめに水分をとる習慣をつけることが大切です。

ただし、スポーツドリンクや加糖の清涼飲料水には糖分が多く含まれるものもあります。熱中症対策として必要な場面もありますが、日常的な水分補給として飲み続けると、糖の摂りすぎにつながる可能性があります。

2. 冷たい甘い飲み物が増えやすい

暑くなると、アイスカフェラテ、加糖の炭酸飲料、フルーツジュース、甘いお茶系ドリンクなどを飲む機会が増えます。

飲み物は食べ物よりも満腹感を得にくいため、知らないうちに糖分を摂りすぎてしまうことがあります。
「毎日なんとなく飲んでいるもの」が、血糖値に影響しているケースも少なくありません。

まずは、普段飲んでいる飲み物の表示を見て、糖質量や砂糖の有無を確認してみましょう。
水、お茶、無糖の炭酸水、ブラックコーヒーなどを基本にするだけでも、日々の糖質摂取を見直すきっかけになります。

3. 麺類中心の食事になりやすい

暑い日は、そうめん、冷やし中華、うどん、パスタなど、のどごしのよい食事が増えがちです。
これらは食べやすい一方で、炭水化物に偏りやすく、たんぱく質や野菜が不足しやすいメニューでもあります。

血糖値の急上昇を防ぐためには、麺だけで済ませるのではなく、卵、豆腐、鶏肉、魚、納豆、野菜、海藻などを組み合わせることがポイントです。

たとえば、そうめんにゆで卵や蒸し鶏、オクラ、トマト、わかめを加えるだけでも、栄養バランスは大きく変わります。
「主食だけで終わらせない」ことが、夏の血糖対策の第一歩です。

夏前に見直したい3つの習慣

1. 水分補給は“無糖”を基本にする

暑い時期は、こまめな水分補給が大切です。
普段の水分補給は、水やお茶などの無糖飲料を基本にしましょう。

一方で、長時間の屋外活動や大量に汗をかく場面では、塩分補給が必要になることもあります。持病がある方、糖尿病の治療中の方、腎臓病や高血圧がある方は、自己判断で極端な制限をするのではなく、主治医に相談しながら対策することが大切です。

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2. “冷たい主食だけ”の食事を避ける

そうめんや冷やしうどんを食べるときは、たんぱく質と野菜を足すことを意識しましょう。

おすすめは、卵、鶏むね肉、ツナ、豆腐、納豆、枝豆、オクラ、トマト、きゅうり、海藻類などです。

糖質オフタイプの麺類を選ぶのもひとつの方法です。
食欲がない日でも、主食だけで済ませず、少量でもたんぱく質を加えることで、栄養バランスが整いやすくなります。

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3. 室内でも体を動かす

梅雨の時期や暑い日は、外に出る機会が減り、運動量が落ちやすくなります。
運動不足は、血糖値の上昇や体重増加につながる要因のひとつです。

無理に長時間運動する必要はありません。
食後に10分だけ歩く、室内でストレッチをする、階段を使う、家事の合間に軽くスクワットをするなど、小さな積み重ねから始めてみましょう。

糖尿病予防では、体重や体脂肪率の変化を定期的に確認することも重要です。
スマホ連携タイプの体組成計なら、日々の変化を記録しやすく、生活習慣を見直すきっかけになります。

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健診結果の“少し高め”を見逃さない

糖尿病は、初期には自覚症状がほとんどないことがあります。
そのため、健診で血糖値やHbA1cの数値を確認することがとても大切です。

「まだ糖尿病ではないから大丈夫」と思っていても、血糖値が少し高めの状態が続いている場合は、将来のリスクを早めに見直すチャンスです。

特に、家族に糖尿病の人がいる方、体重が増えてきた方、運動不足が続いている方、血圧や脂質の数値も気になる方は、生活習慣とあわせて自分の体質やリスクを知っておくことが大切です。

糖尿病の発症には、食事や運動などの生活習慣だけでなく、加齢や家族歴など、自分では変えられない要因も関わります。

まとめ

暑くなる季節は、脱水、甘い飲み物、麺類中心の食事、運動不足などによって、血糖値が乱れやすくなることがあります。

夏本番を迎える前に、まずは次の3つを見直してみましょう。

無糖の水分補給を基本にする。
麺類にはたんぱく質と野菜を足す。
暑い日でも、室内で少し体を動かす。

糖尿病予防は、特別なことを一気に始めるよりも、毎日の小さな選択を変えることが大切です。
健診結果を見直し、自分の生活習慣や体質に合った対策を考えることが、将来の健康を守る第一歩になります。

遺伝的な体質や生活習慣病リスクを知ることは、将来の健康管理を考えるきっかけになります。
健診結果とあわせて、自分に合った予防の方法を見つけていきましょう。

出典:
日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド」
日本生活習慣病予防協会

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